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海岸で手足を洗って身を清める前田さん親子=与名間
平成22年6月16日(水)
天城町北部地域に残る風習「アジラネ」 
天城町与名間集落で12日、この1年間に亡くなった人の霊を慰める「アジネラ」(=アンジャネ)があった。 夜明けから日没までの間、家の外に出て身内だけで亡くなった人の慰霊を行うもの。 旧暦の癸(みずのと)巳(み)の日に執り行われるが、近年、仕事に配慮して土日に行わることが多い。 この日は、刃物や火を使うこと、青物(野菜類)を使うことが戒められている。
祖母や父を亡くした前田晃志さん宅では夜が明ける前に家を出て、近くの海岸で手足を洗って身を清めたあと1日を過ごした。 夕方、家族や身内が集まって食事をし、日没後に帰宅の途についた。 「アジネラ」は松原集落などでも受け継がれている。

                                           
夜明け前から家を出る準備 日没まで外で過ごす前田さん親子