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 ハワイ大学アウトリッチ・カッレジ学部長ウイリアム・チャスマ博士に徳之島をパンフレットで紹介する牧野氏
平成24年5月26日(土) 
徳之島の国際交流教育に向けて
 徳之島町出身の牧野三佐男氏がハワイ大学教育学部研究員として現在、ハワイに滞在している。 今月末までの2週間の滞在期間中に徳之島の国際交流教育の一端としてハワイ大学とインターネットやテレビ会議機器を使って遠隔教育が出来ないかを話し合うのが目的。

 

 遠隔教育(Distance Education)と E ラーニング(e-learning) 

                  ハワイ大学教育学部客員研究員   牧野三佐男

 現代社会は絶えず変化している。我が奄美群島の教育と社会の変化にともない変わってきたといえるが離島という宿命的なハンヂーがあるのは関係者の努力によって解決しなければならない問題である。アメリカ本土からの帰路ハワイ大学教育学部に友人の専門家教授のDr. Victor N. Kobayashi のもとで2週間いろいろと研修し徳之島はじめ奄美群島の国際交流教育に貢献したいと思っているのである。幸い同大学の 諸外国との国際教育交流を担当している学部 Outreach College の学部長ウイリアム・チェスマ博士があらゆる面の教育に協力してくれることを約束してくれたのであとは、島での対策方法論を話し合って行かねばならない段階になりまいた。

 

 現代社会における教育は次のような特徴を持っている

  第一に、現代社会は「生涯学習社会」へと変化して来た。現代は知識を基盤とした社会があり、経済、社会活動を円滑に行うには、学校を卒業した後も継続的に新しい知識を学ばなければならない社会であるといえる。過去を振り返ってみても、人々は生活の中で新しい知識と経験を生み出して来たことがわかるが、それは意識的に学んだというよりは、体験の中から自然に生まれた知恵であった。しかし現代社会では、成人になったあとも、職業を持ったあとも、目標を立てて新しい技術を学び、継続的に知識を積み重ねて行くことが求められるようになってきた。

  第二に、大学を卒業した社会人がもう一度学校に入学する傾向が世界的に増加して来た点が上げられる。一定期間企業で働いたあと大学院に入学したり、会社の仕事が終わったあとに専門学校で学んだり、放送大学や遠隔大学で自分の都合のよい時間に学習している。このような状況をみると、まさに生涯学習社会が私たちの暮らしの中に浸透して来たことがわかるだろう。それは成人教育でもなく、学校教育にも変化をもたらし始めた。学習者は、初等、中等教育から自ら学ぶ能力、つまり自ら問題を見つけ、解決に向けて学習する能力を身につけることが大切であるとみなされるようになってきた。

  第三に、現代社会はオープン化、グローバル化しているという点である。閉じた教室の中だけで教育が行われるのではなく、教室が少しずつではあるが開かれるようになってきた。教科書や教師による発言という限定された情報ソースから解放され、さまざまな情報を教室の外から持ち込むことが出来るようになった。学習者が履修する科目の数が増え、必修科目だけを学ぶカリキュラムではなく、多くの選択科目が用意され、学習者は自分自身の関心やニーズにあった科目を選択出来るカリキュラムで学習できるようになってきた。さらに、自国の文化や歴史を学ぶだけでなく、他の国の文化を学ぶ国際理解教育が重要になってきた。

  最後に、現代社会では情報通信技術(Information and Communication Technology; ICT)が急速に発展してきた。先進国はもちろん発展途上国でも、ICTはなくてはならないものになってきた。教育においてもICTは学校の中に入り込み、インターネットをメディアとして活用する教育が始まった。インターネットのインタラクティブな特性を生かした双方向的なコミュニケーションある学習方法は、これからの奄美群島の教育にも欠かせないものになりつつ有る。このようにオープン化、グローバル化、情報化されてきた生涯学習社会において、教育は大きく変わりつつある。


 T V.C  T V Conference df.
 
ワイキキ海岸  ワイキキ海岸とダイヤモンドヘッド
 ワイキキダイヤモンドへッドをバックに牧野氏  リンカーンホール
   
 

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