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改葬=徳之島町花徳墓地 
平成24年6月9日(土)
徳之島の風俗洗骨・改葬
 人は生まれた時から一歩一歩死に向かって歩き始める。 徳之島では十数年前まで、葬送儀礼は地域の人々が執り行っていた。 近隣の死を知ると、自主的に住民がやって来て作業をしたものである。 しかし現在は、葬祭業者にすべてを任せる場合が多い。主流だった土葬も火葬になって久しい。徳之島町花徳で何十年振りかの土葬が先日行われた。 土葬が消えつつある中、「洗骨・改葬」儀式も今日ほとんど見られなくなった。 
洗骨は土葬を行った数年後に、死者の骨を海水や酒などで洗い清め、再度埋葬する葬制である。 東南アジアや奄美群島、沖縄にこのような風習があり、「洗骨」「改葬」と称する。 先日、花徳で「改葬」が行われたが、埋葬跡から出て来た物は、着物だけで残りは全て自然界に返っていた。
洗骨・改葬の根拠は洗骨をして第二の葬儀をすることにより、子孫に幸福と豊穣をもたらす祖霊となると考えられていた為のようである。


 地域ぐるみで行われていた葬送儀礼=平成16年徳之島町花徳

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