昨年、当サイトで徳之島町手々地区で調査研究用トラップにハブが侵入、おとり用ネズミに噛み殺されるという「窮鼠ハブを咬む」の攻守逆転の珍事2例を紹介したが、今年は侵入したハブがネズミを丸飲みした状態が2例発見され、調査協力員の政武文さん(59)は、勝負の軍配はどちらに上げるべきだろうかと思案していたところ、このほどトラップに入った体長約150pと170pの大型ハブがネズミに首や胴体を咬まれて死滅していた。
政さんは「医学研究用などに人工繁殖された白ネズミのため島ネズミと異なり、ハブを天敵と認識しておらず、むしろ餌と思ったのではないか」と話す。
ちなみに、この猛者ネズミは、手々地区に仕掛けた60個のトラップの中で最も体が小さいネズミだが、先の台風16号では設置場所から約50mも吹き飛ばされていたにもかかわらず生存していた。
政さんは、生きたハブを役場に持っていけば3500円の報奨金が貰えるのだがと、勝者のネズミを恨みながら「次はハブを咬むなよ」と言いつつ、餌と水を補給し再度トラップを仕掛けた。
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