ティダマンデの徳之島  Home
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いつもの所でいつものポーズで好物のカエルを狙うヒメハブ=徳之島町
平成25年1月19日(土)
今年はミィー(巳)の年
 本土の人達は奄美の話になるときまってハブの事について色々と聞きたがる。同じ奄美でも喜界、沖永良部、与論にはハブはいない。徳之島、大島本島、加計呂麻にはその数は定かではないが、10万から20万とも言われている。沖縄も同じハブどころだが奄美ほどに本土の人達には知られていない。 その点、奄美は日本一のハブどころとして全国的に広く知られている。 小さい頃、誰からともなく聞いた話だが、ハブは盲人を咬まないという話を聞かされ、ごく最近までまさかと思いつつも、今日までなかば信じて来たが、徳之島の盲の老人が家の中でハブに4ヵ所も咬まれて死んだということを聞き驚きと恐怖を感じた。
 昔、家の中の桁の所に忍者まがいの体よろしくハブがドクロを巻いているということで隣近所大騒ぎして捕獲したのを思い出すが、今も昔もその点少しも変わっていない様だ。 ハブ防除のため石垣が取り壊されてコンクリートブロックに作り替えられはしたものの、それならばと今度は正門から暗に付け込んで堂々と侵入してくる。実に油断のならない野郎である。
 これは最近実際にあった話だが、年の頃50程の主婦が、近くに住む友人の家を訪ねて100m程のアスファルト道路をハブに用心とばかりに電灯をつけて暗い夜道をてくてく歩いて、その家の庭先まで来て、やれやれと電灯を消して、台所の裏戸をノックして後ずさりした途端、ごみ箱の横に潜んでいたハブ公に後ろから右足下部をやられてしまった。すっかり裏をかかれた訳だがこのときは軽くですんだものの、まかりまちがえば命にもかかわる一大事。 これから先も、いつ果てるともなくこんなことが繰り返されるのかと思うとうんざりして、歯ぎしりしたくなる。
 出典:奄美今昔よもやま話
(一部内容を編集、割愛)

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