徳之島町花徳地区には、国の天然記念物「アマミノクロウサギ」の生息地が4ヵ所もあるが、意外と地元の人にもあまり知られていない。 先日、環境省徳之島自然保護官事務所の渡邊春隆自然保護官と天城町役場の柳企画課長を現地に案内、糞の調査などを行った。 もっとも近い生息地は、人家から300mぐらいの所にある(D地点)。 サトウキビ畑の土手などに巣穴を作り、キビの食害が絶えず農家は頭を抱えている。 一昨年二つの巣穴の観察を続けていたが、キビの食害に立腹した地主が、穴をふさいだり侵入防止ネットを設置したためそれ以降巣穴の確認は出来なくなった。 徳之島のクロウサギの推定数は約200頭で、減少を指摘する声が多い。 国は、キビ畑のキビを買い取ってウサギが自由に生息できるゾーンを作り、共存共生ができるような環境整備が一刻も早く望まれる。
戦前、花徳あたりではクロウサギを蛋白源として捕食していたらしい。Nさん(86)によると鶏肉より美味しかったという。
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