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犬の門蓋の案内板=天城町
平成20年1月25日(金)               
郷土歴史研究家 松山秀光氏逝去 =犬の門蓋の案内板は誤り?=
徳之島の郷土研究に長年情熱を傾けて来た徳和瀬出身の郷土歴史研究家、松山秀光氏が11日、急逝した。遺言で土葬が行われ、島から消えつつある風習を身を持って再現させ、葬儀の一部始終は参列した知人、研究者、学生らに公開された。島の大きな宝を失ったようで残念である。著書の「シマのこころ 徳之島の民族」二巻は徳之島の貴重な財産である。 当「ティダマンデの徳之島」の取材で、祭りなどの分からない事があると、よくお世話になった。いつもにこにこ顔で包み込むような柔らかい口調で懇切丁寧に解説してくれた。 「むちたぼり」の発祥の地は花徳であるという事を常々言われていたので、ゆっくり話を聞こうと思ってた矢先のことで残念である。
松山さんは「犬の門蓋」(いんのじょふた)の案内板に書かれている「この地の由来は昔大飢饉のおり犬が群れをなし人畜に危害を及ぼしたので、これを捕まえ海中に投げ捨てたことからついたと伝えられている。」と言う文言は誤りであるとよく言われていた。犬は当時大事なタンパク源で、大飢饉の時にこの大事な食料を捨てるはずがないと言うのが理由。当サイトでも取り上げるようにと言われていたが、今日になったことをお詫びすると共に、ご冥福をお祈り申し上げます。 合掌

松山光秀

昭和6年 鹿児島県大島郡徳和瀬に生まれる
昭和27年 肺結核のため宮崎大学学芸部中退
昭和36年〜平成3年 徳之島町役場勤務。公務のかたわら郷土研究に従事。
      徳之島郷土研究会会長、奄美文化財保護対策連絡協議会会長
      日本民族学会員。