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    徳之島の夜明け=2月17日午前7時ごろ
平成20年2月29日(金)               
島の夜明け   =神々が降りた山々
徳之島には「徳之島三山」といわれている三つの山がある。 島の北端にそびえる天城岳
(533b)。島の中央にそびえる井之川岳(645b)。南の端に位置している犬田布岳(41
7b)の三つの山である。
天城岳は方言で雨気岳(アミキウデ)と呼ばれ、井之川岳は遠い昔、稲穂岳(イネィフウデ)
だったという。イネィフウデがイノウデになり、明治の地籍改正の時、意味のまったく異なる
井之川岳に化けてしまった。 犬田布岳は古くは稲田袋岳(イネィタブクウデ)だったという。
それがインタブウデになり、明治になってから、稲と犬が入れ代わった。
                                    
「天降神」 
 大昔、雨気岳(現在の天城岳)にアメンキュという神様が天から降りてきた。 四方を眺め
ると、海原続きで東も西も波が立ち騒ぎ山の上はいつも北風が強く、雨しずくが多く、いつ
もびしょびしょしているので身体中がシブタロクて(方言=身体中がじめじめしている状態)
とても家を作ることが出来ないので島の真ん中に行こう話し合って歩き出した。 七つの山
を超えて行ったところ、大城山(フーグシク)に着いた。疲れたのでしばらく休んでみると北
風も吹かず、雨の気もなく、明るく良いところなのでその山の陰に当たる、カンミョウ(岡前
の神嶺山)に住み着いた。
このアメンキュ夫妻は、さらに低い村里に下りて行き、水田を作り、稲を植え子孫のために
シマジマ(集落)を作らせたという。
                                  参考資料:徳之島の民族T(松山光秀)、 天城町誌。