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3000人の観客を沸かせた全島一決定戦=4日、平土野闘牛場
平成20年5月5日(月)         
コウダ技電龍王丸が新王者に 〜全島一決定戦に3千人沸く〜
4月27日から徳之島名物のゴールデンウイーク闘牛大会が開催されている。 4日
は、平土野闘牛場で「第11回全国闘牛サミットin天城、全島一・中量級優勝旗争
奪戦」があった。
好天気に恵まれ、地元闘牛ファンや観光客など約3千人が詰め掛け、封切戦を皮
切りに県対抗戦、指名特別戦など全13番の熱のこもった取り組みを見守った。
全島一決定戦は、5度目の防衛を狙った「大福環境開発1号」との激戦を「コウダ
技電龍王丸」が4分2秒で制し、新チャンピオンの座に就いた。
中量級は、平成18年にチャンピオンとなった「琉球白虎」に「竜力号」がチャレン
ジ、竜力号の左角が折れるというハプニングがあり、片角でしぶとく粘ったが12分
7秒でチャンピオンが5度目の防衛に成功した。


「中量級全島一決定戦」  右角一本で粘る「竜力号」=左  ,
ワイド、ワイドの熱狂に包まれる新チャンピオン「コウダ技電龍王丸」  ,

.

「闘牛観戦レポート」
当サイト常連のジョンマさん(保岡達也=花徳出身、東京在住)の闘牛観戦レポート
が掲示板に届きましたので、転載します。

午前十時、角を研ぎ終え牛舎を後にした中量級王者“琉球白虎”落ち着き払い全く
気負いがない。三番終えた後、優勝旗の返納と共に白虎土俵入り。貫禄充分その
風格に場内が「フッフゥ〜」どよめく。
 順次番組を消化し、「お待たせいたしましたぁ〜・中量級チャンピォン入場して下さ
い!」とアナウンスされたのは午後一時を過ぎた頃だろうか、王者の行く手を塩で清
めつついざ決戦へ「さぁ〜!キバリィヨ坊グワ〜」待機場を出たとたん、それまでおとな
しかった白虎の目つきが一変した。闘志を内に秘めゆったりと入場。 程なく挑戦者
基山竜力号が闘志満々駆け込んできた。リング中央で「いざ交角!」激しい角競り合
いのなかハプニングが。「バキッ!」竜力号の左角が根元付近から折れ跳びどよめく
場内。果敢に攻めるチャンピォンに対し、首もたせで凌ぐ挑戦者。白虎の白い顔面は
返り血で真っ赤に染まる。得意のすくい上げで攻めどおしの白虎だが、竜力もしぶと
くのこし勝負は十分を超えた。十二分〇七秒、王者白虎の腹取り炸裂! 五度目のタ
イトル防衛とあいなった。 ついにあの名牛、一撃号の記録を破り、いよいよ不動の
中量級王者へ、ワイドワイド白虎!!

 結びの一番、徳之島が誇る大全島一横綱“大福環境開発一号”威風堂々見参! 
例によっていつもの儀式が始まった。 両の前脚を折り、その大角を地べたにつき立
て、喉を擦りつける。 それを終え、ゆっくり立ち上がるとその後は微動もせずに相手
を待つ。 暫くして挑戦者“コウダ技電竜王丸”入場。リング中央で睨み合う両牛、頂
上決戦に相応しい見ごたえある仕切りの後、「さぁ対戦開始!」早速、得意の角掛けか
ら全体重を浴びせるいわゆる酋長スペシャル炸裂、たまらず後退の竜王丸に逃げ場
無し、一旦敗走して回り込むほかない。「なんだかんだ言ってもやっぱり酋長かぁ〜」
と僕は思った。絶対に後追いはしない王者、この行儀の良さがあだとなってしまうこと
に。 敗走したかに見えた竜王丸、まだ戦意が伺え、両牛離れた位置で睨み合う。こ
の光景は前回の防衛戦と同じだ。十分もその状態が続いただろうか、鼻綱を付け直
てにじり寄り、ふたたび対戦開始! 竜王丸が一発突きを見舞うや、お返しに王者のワ
リが炸裂、またもや角掛けで追い込む王者、それまでは防戦一方の竜王丸だったが、
角を使い突きから逆に掛けに転じたり、勝負は互角の様相を呈してきた。 四分が過
ぎた時、竜王丸の腹取り速攻が決まり、激闘に終止符。
 「ホラサァー!」 竜王丸の大応援団が場内へなだれ込み、ワイドワイドの狂喜乱舞。
おめでとう新チャンピォン、コウダ技電竜王丸!
惜敗を喫するも、長期にわたって闘牛ファンを沸かせてくれた大福環境開発一号に
もワイドワイドとティマイしてあげたい。心からエールを「ありがとう酋長!!」