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旧兼久小学校当部分校跡地
平成20年11月19日(水)         
当部分校跡地にクロウサギの里づくり
県大島支庁は、「2008年度地域振興推進事業」の3次決定分を発表した。
徳之島関係は、「伊仙町の長寿世界一ウオーキング大会」と「天城町のクロウサギの
里づくり事業」への補助が決定した。
クロウサギの里づくり事業は、旧兼久小学校当部分校跡地に整備するもので、総事
業費は二千百二十万円。県補助は二分の一。 当部集落周辺はクロウサギの生息
数が多く、同事業で暗視カメラや監視モニターなどの夜間の観察施設を整備する。


アマミノクロウサギ=徳之島
絶滅危惧種アマミノクロウサギのクローン胚完成
昨日の電子新聞や全国紙にアマミノクロウサギのクーロン胚作成に成功という記事が
掲載された。 (以下は朝日新聞からの転載) 

鹿児島県の奄美大島と徳之島に生息し、絶滅が心配されている特別天然記念物アマ
ミノクロウサギのクローン胚(はい)をつくることに、近畿大生物理工学部の細井美彦
教授(52) =生殖生物学=の研究グループが成功した。同グループによると、絶滅
危惧(きぐ)種の クローン胚完成は国内初。 種の絶滅を防ぐ技術に発展する可能性
がある。
現在、実験用ウサギの卵管に移植し、妊娠を待っている。同グループによると、妊娠
する 確率は数%だが、妊娠すれば30日ほどでクローンアマミノクロウサギが生まれ
るという。
同グループは、環境省から提供された死んだアマミノクロウサギの耳の一部から細胞
を 取り出し、その核を、核を除いた実験用ウサギの未受精卵に注入してクローン胚を
完成させた。
死んだ個体から生きた細胞をどうやって取り出すかが課題で、最初は筋肉を使って失
敗。 血液が少なく腐食が進みにくい耳で試したところ、成功した。
「代理母出産」をめざし、9月下旬からクローン胚を実験用ウサギの卵管に移植した。
細井教授は、アマミノクロウサギとは近縁種にあたるため、移植回数を重ねれば妊娠
する可能性が高いとみている。 妊娠が確かめられれば、ウサギを動物園に移して出
産させる。
細井教授は「この技術で繁殖ができるようになれば、自然繁殖が難しくなったときの個
体数 回復策のひとつになり得る」と話す。
一方、クローン技術で希少種を救うことについては「環境への長期的な影響がわから
ず 慎重にすべきだ」といった指摘もある。

アマミノクロウサギはウサギの中でも最も原始的な特徴を残す種とされる。体の毛は
灰色で、耳が短い。自然林の伐採や交通事故、マングースなどによる捕食で数が減
り、環境省のレッド データブックで絶滅危惧種に指定されている。生息数は奄美大島
で2千〜4800匹、徳之島で 200匹前後と推定される。

海外では、ウシ科のガウルなど、生息環境の悪化や伝染病で数が減った希少種をク
ローン 技術で誕生させた例がある。しかし、出産数時間後に死亡するなど課題も多
い。(市原研吾)                       (承)A−081118−1430−1296