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年中涸れることの無い「フーキイジュン」
平成20年12月20日(土)
絶えることのない フーキイジュン  =新村集落の故郷自慢=
徳之島町の新村公民館に「華の新村婦人団」 という半畳ほどの額に入った唄の歌詞
が飾られている。 尚俊哉さん(71)=母間在住=が古老たちから聞き取りをしてこの
ほど完成させたもので、表には歌詞とこの歌が生まれた昭和初期の集落の時代背景,
裏には楽譜が記されている。 歌詞の一番に 「フーキの水で育ちたる 新村婦人団」
と歌われている。 そのフーキとは、集落の北側にあり、 フーキには小高い丘の麓か
ら湧き出る水量の豊富な「フーキイジュン」(宝喜泉)がある。 夏は冷たく冬は温かい
美味しいフーキイジュンの水は新村の人達の故郷自慢である。
昭和8年、新村を出て関西で成功した白浜雪広氏と白浜佐和時氏がセメントを寄付
し、新村在住の土木技師東 藤池氏の指導の下、集落民の労働奉仕で4個のガラン
付きの水槽を作った。 当時は釣瓶(つるべ)やひしゃくで水を汲んでいたが新村の人
達はガランのコックをひねると蛇口から水が出て、水汲みが大変楽になり画期的な快
挙で、住民は早くから文明の利器の恩恵に浴した。
水槽の近くには二つに仕切られた水溜めがあり、上の方では野菜などを洗い下の方
では洗濯をしていたと言う。 この水溜めは、尚さん達が中学生の時(昭和26年)に作
ったもので、「セメントを買う資金が無く、山から薪を切り出して売って資金調達をした」
と懐かしそうに語った。 また区長の内山昭生さんは「毎週日曜日はフーキイジュンの
掃除で、正月の若水汲みは行列が出来た」と当時を振り返った。

「華の新村婦人団」の歌詞と楽譜を完成させた尚さん(左)と内山区長
歌詞と時代背景