天城町兼久の県道沿いで進められている「中組遺跡」の発掘調査の説明会が1日、現地であった。町教育委員会は、同地区の県道拡幅工事伴い今年6月に発掘調査を開始。遺跡をA調査区とB調査区に分割して調査している。A調査区では16世紀代に相当すると考えられる遺構が出土。建物の柱を埋め込むための掘り込みと考えられる遺構180基を検出。そのうち16世紀頃に相当する遺構が70基。出土遺物として龍泉窯系青磁約20点も見つかった。
B調査区では、土層から10〜13世紀頃までのカムィヤキ、中国陶磁器、石斧など約300点遺物が出土しており、同世紀の徳之島の物質文化を考える上で貴重な成果と考えられている。
具志堅亮学芸員は「10世紀頃には小規模な開発が行われ、人が生活を行い、16世紀頃から本格的に集落を形成するための開発が行われていったのではないか」と推察。
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